経過

軽度の下瞼たるみ症状が気になり、この問題解決のため当クリニックにご来院したお客様です。

診察

治療前写真-1,2では軽度〜中等度の下瞼たるみを認め、症状は右＜左であること、また本症例の特徴として下瞼外側に余剰脂肪が存在します。

治療方針

経結膜的･下眼瞼形成術を行いました。

治療後の評価

治療直後の写真-3,4では、本治療による左眼の一時的眼球結膜（白目）部位の紅潮を認めるものの、本治療は無難に終了しました。

治療翌日の写真-5,6では下瞼の典型的腫脹（右＞左）を認めます。

治療1週間後の写真-7,8を観ると、治療後の腫れは殆ど解消されましたが、軽度眼輪筋の腫脹と下瞼クマ存在部位に術後特有の下瞼皮膚色調変化を認めます。

治療1ヶ月後の写真-9,10では治療後の腫れ･皮膚色調変化は収束し、良好な結果が得られ始めました。

治療3ヶ月後の写真-11,12ですが、この時期は治療結果安定期であり、この結果が永続的に得られ、患者満足度も上昇します。

治療6ヶ月後の写真-13, 14を見ると下瞼クマはがほぼ解消され、ほぼ改善結果固定時期に入ったことが分かります。

治療1年後の写真-15, 16では明らかな下瞼クマ改善のみならず、上眼瞼への間接的好影響により治療前と比較して開眼効果が得られました。

まとめ

本症例は比較的若年層症例であったものの、治療前後写真を比較すると分かるように30代前半でも本症例の如く若干下垂症状を認めることがあり、この程度の上眼瞼症状は治療対象外として看過されることが少なくありません。

何故なら眼瞼下垂症の治療は上眼瞼皮膚切開を伴う本格的手術なので、このように軽度下垂症状では患者さんも受け入れ難いと感じるからです。

そしてこの症例の上眼瞼下垂症状は、加齢に伴う”上眼瞼挙筋の弛み”がその直接原因ではなく、むしろ下眼瞼の解剖学（構造）的･不具合がその一因を担っていると考えられ、本治療ではその不具合を解消するため、その副次的効果として上眼瞼下垂症状の改善、すなわち”開眼効果”が得られたと考えられます。

すなわち、本治療は皮膚切開を伴わなず、つまり、傷跡を残さずに下瞼クマ・たるみ症状のみならず、上眼瞼･開眼効果が得られる一挙両得の優れた治療と言えます。