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cosmetics surgery blog

美容外科ブログ

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診察日記ー6(サーマクール)

2006.02.22

初めて見たサーマクール
僕が初めてサーマクールを見たのは、3年前に香港の女性皮膚科医、ティーニー・ホー医師を香港の中心街にある、彼女のクリニックを訪れたときだ。香港の患者さんたちが、日本で僕の治療を受けた後に抜糸等の処置がある時は彼女が行ってくれるので、大変助かっている。彼女は人懐っこく、可愛らしいキャラクターなので、香港でも売れっ子の美容皮膚科医として広く知れ渡っている。
ティーニーのクリニックに僕の香港人の親友、ウイリアムと訪れた時に、何やら見たことのない機械が運び込まれていた。ティーニーにそれが何か尋ねた所、切らずに顔のたるみを改善する、アメリカで開発されたサーマクールと呼ばれる装置であることを教えてくれた。そこにはこの装置のセールスマンがいたので、その中味について詳しく尋ねてみた。そのセールスマンは顔に何やら入れ墨のようなものがついていてびっくりしたのだが、それはサーマクールを照射するために顔に貼ったシールだとわかってほっとした。
この装置の原理は皮膚の下にある皮下組織と呼ばれる肌の弾力性に重要な部分に作用するのだ。生のステーキを想像してほしい。ステーキは焼く前に柔らかくだらっとしているが、焼き始めると縮んで締まってくる。つまり、タンパク質は熱を加えると縮んで、弾力性を取り戻す。この原理を使ったのがサーマクールだ。では、どのように皮下組織と呼ばれる所に熱を加えるのだろうか?それにはラジオ波と呼ばれる高周波エネルギーを加えるのだ。このエネルギーは電子レンジを想像してもらうと分かりやすい。電子レンジの原理は食べ物に含まれる水分の電子を、電磁波で振動させて熱を起こす。これと同様に、ラジオ波を使うとタンパク質の中にある水分の電子を振動させて、熱を発生させるのだ。この温度は60度近くに達すると、タンパク質を引き締めることが出来る。この装置の凄い所は表面の皮膚がやけどなどを起こさないように、最初にまず皮膚を冷たく冷やして、その直後にエネルギーを加え、熱が十分発生すると、最後にもう一度急激に冷却する所だ。実際にサーマクールを体験すると、冷たい、熱い、冷たいの3ステップを感じることになる。
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サーマクールの欠点
論理的には良さそうな装置であるが、僕がサーマクールに出会ったのは、開発直後だったため、本当に効くのかどうかは判断出来なかった。興味はあったものの、3年前には日本でも発売されていなく、この治療を受け始めていた香港人たちの結果を待つしかなかった。好奇心の旺盛な香港の僕の知人たちは、こぞってこの治療を受け始めていたのだが、感想を聞いてみると、何しろもの凄く痛いらしい。拷問のような痛みを感じるとのことで、結果はともかく痛みに関する悪評が高すぎる感じだった。僕は内心、「美容医療は病気ではないので、そんなに痛い思いをさせるような装置は将来性がないな。」と思った。
それからしばらくして、サーマクールは日本でもデビューすることになった。何しろ、“切らないでリフトアップ効果がある”とのキャッチフレーズで導入されたので、美意識の高い女性たちは果敢にもこの治療に挑戦した。知り合いのいわゆる“セレブ系”女性がこの治療を受けたのだが、開口一発「あんな痛い治療、もう二度と受けたくないわ!」と叫んだ。僕は「やっぱりか、これはだめだな。」と確信した。その後のサーマクールの評価はひどいもので、“高い、効かない、痛い”などの酷評がなされるようになってしまった。
その後、サーマクールはマイナーチェンジが行われ、以前より痛みが少なくても、同じ効果が得られるようになったらしい。僕も一度この治療にチャレンジしてみたのだが、やはり痛みが強く、エネルギーの出力を耐えられる程度まで下げてもらって、ようやく受け入れることが出来た。しかし、エネルギーがかなり弱かったせいか、著しい効果を得ることが出来なかった。この治療にはジレンマがある。つまり、エネルギーを強くして効果を高めようとすると、痛みが強くなるのだ。逆に、痛みを和らげるためにエネルギーを弱めるとリフトアップ効果が弱くなる。僕はこの装置に価値を見いだし始めていたものの、「とにかく痛みが問題だよ、この治療は。」とつぶやいた。。
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ハワイのパスカル医師
そんなことを考えながら一年近く時間が経って、去年の秋僕は東京で行われたアンチエイジングの学会に出席した。僕の発表は、自分のクリニックで取り組んでいる目の周囲のアンチエイジング治療だった。発表を終えて一息ついていると、今回の学会に、ハワイから招待されていた美容外科医、アンソニー・パスカル医師を紹介された。彼の発表は脂肪分解注射、“いわゆるメソセラピー”の話だったが、彼も講演を終えて一段落していたのだ。パスカル医師は会った瞬間にこの人とは仲良くなれると閃いた。本人曰く、彼はニューヨーク近くの貧しいイタリア系移民の家庭に育った。医師になることを決意した彼はニューヨークにある大学の医学部を卒業し、形成外科医となった。形成外科医時代は僕と同様、マイクロサージャリーで、切断指の再接着などを行っていたので、僕と話が合った。外科医として昼夜を問わない激務の末に彼は美容外科医となり、ハワイに開業したのである。彼はその育った家庭環境のおかげで、一般庶民の受けがとても良いと評判であることを後に聞いた。確かに、美容外科医の場合、学問肌で理論武装するより、患者と同じ目線に立てる人柄の方が、患者さんも親しみが持てて、その医師の人気が上がるのだ。
サーマクールについてのディスカッション
パスカル医師の来日は今回が初めてだった。会場の外にあるレストランで、日本とハワイの美容医療事情について、パスカル医師と僕は夢中になって、数時間語り合った。気がついた頃にはもう学会が終わる時間が近づいていた。僕はサーマクールについても次のように尋ねてみた。「とにかく、サーマクールは痛くて評判が悪いんですけど、どう思いますか?」パスカル医師は「麻酔を使えば、痛みは平気だよ。サーマクールは本当にいい装置で、俺のクリニックでは大人気さ。」と答えた。僕は耳を疑った。「あの痛さのせいで評判の悪いサーマクールがハワイでは人気があるなんて!」と。パスカル医師は顔の知覚を支配する神経を局所麻酔でブロックすれば、痛みはほとんど感じないで治療出来ることを教えてくれた。彼自身も治療を受けたらしいのだが、頬のたるみが改善されて、とても満足していた。よく考えてみると、痛みのコントロールには麻酔しかない。麻酔なしで外科治療はありえないのだ。サーマクールも外科医としてのスタンスで用いれば良いのだ。麻酔なしでサーマクールを効果的に使うとすれば、麻酔なしで歯を抜くのと同じで、拷問のような感じとなって耐えられた代物ではない。
パスカル医師との話し合いのあと、急にサーマクールの価値に気がついた僕は自分のクリニックで、当クリニックのモデル患者に麻酔を用いてサーマクールを行った。痛みをほとんど感じさせることなく治療することが出来た。あとは治療結果を待ったが、術前と3週間後の写真を比較すると明らかに効果が出ていて感動した。(当クリニッック、ホームページのサーマクールを参照してください。)その結果は、メスを用いて行うフェイスリフト手術に匹敵するものとなった。
痛みさえコントロール出来たら、サーマクールはリフトアップ効果を有する理想的な装置だ。治療終後に腫れたりすることもなく、直後から普通通りの生活が出来るのも魅力的だ。値段も適正なものとなりつつあり、従来のフェイスリフト手術に比べると料金は四分の一程度である。一度治療すると、少なくとも数年その効果が持続するし、数年経ってから再度治療することも可能である。気になる副作用も報告されたことはない。
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ハワイを訪れて
学会終了後、しばらく経ってから僕はハワイにあるパスカル医師のクリニックを訪れた。ちょうどその日、パスカル医師はタミー・タック(お腹の弛みを縮める外科手術)が予定されていたのだが、彼の手術の助手として僕が手術に参加することとなった。全身麻酔下で行われるこの手術は患者さんは完全に意識がない。パスカル医師は手術が始まると、それまで流していたイージーリスニングからビートのきいたラップ・ミュージックに切り替え、音楽のボリュームをアップした。僕たちはこのラップ・ミュージックを聞きながら、夢中で手術を行った。二人の医師で行ったこの治療は通常より早く終わった。韓国でも、アメリカでも、手術の緊張感と達成感は外科医が共通に感じ合える特別な喜びである。外科医はメスをふるうことに自分たちの存在価値を見いだすが、サーマクールのような優れた装置が出てくると、どんどんメスを持つチャンスが減る気がしないでもない。しかし、切らないできれいになるに越したことはないわけで、顔のリフトアップに関して、外科手術はサーマクールに負けを認めざるを得なくなる日は近いだろう。だが、僕たち外科医は機械がどんなに進歩しても、かならず自分たちの技術や感を活かして仕事をして行くことが出来ると信じている。。。
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