2024年7月14日
感染症時代の再来?
すっかりテレビを観なくなった僕が、唯一得られるニュース情報源がインターネットですが、それを見ていると感染症の話題が掲載されていない日は殆ど無く、パンデミックを契機に感染症が”グッ”と身近になったことを誰しもが感じているはずで、何故ならついこないまで人類は、ほぼ感染症を征圧したと高を括っていた矢先に、感染症が突如再燃し始めたからです(O_O)(O_O)
そこで人類の感染症・歴史を簡単に振り返ると、一番古い記録は紀元前5世紀にギリシャでの戦争時に大流行した疫病で、それは天然痘、もしくははしか(麻疹)だったようですが、その後に発生した代表的パンデミックを列挙すると、天然痘(1980年WHOが根絶宣言)、ペスト(14世紀ヨーロッパで”黒死病”と呼ばれ2,500万人死亡)、コレラ(現在も10万人ほど死亡)、スペイン風邪(インフルエンザで1918年、500万人死亡)、エイズ(過去20年で2,500万人死亡)、SERS、MARS、結核(かつて日本の死亡原因首位)、マラリア(年間50万人死亡)などなど、その都度人類を震撼させました。。
実は僕が大学院生(1990年代中半)時代取り組んだ研究テーマも感染症で、それはHTLV(ヒトTリンパ好性ウイルス)でしたが、”成人T細胞白血病”という悪性度が高い血液腫瘍(癌)の原因ウイルスとして知られ、本感染症は何故か日本の九州・沖縄にその感染者が多く、このウイルスが何故血液細胞を癌化させるのか、その病態の一部を遺伝子生物学的手法にて解き明かす研究に取り組み、その一部成果から医学博士号を取得しました。
ただ当時、エイズこそ世界を震撼させていたものの、この病気はゲイ(男性同性愛者)コミュニティ主体の特殊な病気だったので、普通の生活さえしていれば感染することはなく、それ以外の感染症は殆ど制圧・収束状態だったので、当時はむしろ癌研究が一世風靡しており、僕が取り組んでいた感染症の研究は極めてマイナーで、社会的にもあまり関心は持たれませんでした。。
ところが本パンデミックを契機に、まるで感染症が突如最来襲するかの如く次から次へと我々に襲いかかり、中でも最近我々を恐怖に陥れているのが”人食いバクテリア(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)”と呼ばれる致死率が高く、たとえ助かったとしても手足切断を強いられることもある極めて予後不良の感染症です(>_<)
そして今夏、沖縄県や九州地方で新型コロナウイルスの第11波が発生したり、世界では蚊が媒介するデング熱の感染者数が1,000万人を越え過去最悪の大流行したり、それ以外にも手足口病と呼ばれる子供中心のウイルス感染症、更に成人の帯状疱疹(ヘルペスウイルス)、そして最近、なんと性病(梅毒)までも顕著な増加傾向と、完全制圧していたはずの感染症がここにきて一気に猛威を振るい始めたのです。。
残念ながらこの(感染症増加)傾向は今後も継続すると予想され、如何に強固・盤石な免疫力を備えるかが近い将来、我々にとって最重要事項の一つとなるはずで、そのためには体(健康)を出来るだけ労りつつ、免疫力強化に体力増進(スポーツ負荷)したり、日頃からバランス良い食事、良質な睡眠、節制ある生活など、まさに”アンチエイジング”に則した生活の価値が見直されるはずです。