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美容外科ブログ

2023年12月11日
医者の不養生

”医者の不養生”とは、医者は患者に摂生・養生を勧める立場でありながら、医者自身は結構健康に無頓着になりがちなことを表しますが、実際にデータを見ると、医師たちは当直・緊急呼び出し等の不規則な勤務から健康を害しやすこともあり、その平均寿命は68~73歳(2021年時のデータ)と、一般人平均寿命(ほぼ85歳)と比べてもかなり短命であるのが分かります(゚◇゚)ガーン

実際に僕が大学院生時代や、その後臨床医となってから師匠のように仰いだ先輩医師たちも、早ければ70代前半で他界しており、長生きしてた方々でも80代前半と一般平均寿命まで達していないので、それが嘘でないことが証明されます(O_O)

僕が臨床医になって真っ先に気付いたのが、意外にも先輩医師たちにヘビースモーカー・飲酒癖をもった方や美食家が多く、特に外科医・精神神経科医師たちに喫煙習慣が多く、また、僕の知人の内科医はワインとフレンチ(料理)が大好きで、まるで”ミイラ取りがミイラになる”かの如く、肥満(メタボ)や生活習慣病を患っているケースも少なくありません。

多分、臨床医たちが嗜好品に依存気味となるのは、多忙な職務から被るストレスを手っ取り早く解消するのに、嗜好品(お酒・タバコ・美味しい食事)が重宝するからで、つまり、医師たちは”嗜好品が体に良くないのは分かっちゃいるけど辞められない。。”といったジレンマに陥っている場合が少なくないと思われます。。

僕も研修医時代の4年間は超多忙で、特にその間、週1~2回担当した救急医療当直は過酷極まりなく、というのも日中診療を終えると、休む暇も無く夜間訪れる患者さんの診療を朝まで行い、忙しい当直日は殆ど寝る暇もなく、翌朝からまた通常診療を行わざるを得なかったからです(>_<)

僕が一般(整形外科)医療から自由診療下で行う美容医療を模索したのも、実はこのあまりに過酷な臨床研修を4年間行っている間にほぼバーンアウト(燃え尽き症候群)状態となり、”このままでは患者を救うどころか自分が壊れてしまう。。”と悟ったからで、今もあの過酷な研修医生活はややトラウマになっていて、夜中救急医療の現場に舞い戻り、叩き起こされるような悪夢をいまだに見るほどです(O_O)

ただ不幸中の幸いにも、僕は喫煙・アルコールへの依存体質がなかったこと、そして美食を食べたくても当時働いていた道東地方には殆ど美味しい料理がなかったので(^0^;)、健康を害すことはありませんでしたが、逆に激やせ状態となり、多分、タンパク質摂取不足に陥っていたのか骨密度まで減少し、まだ30歳になったばかりにも関わらず、診療中、常に腰痛に悩まされる程でした。。

そして医師たちが多忙を極め、それが原因で彼女・彼らが激しいストレスを被り続ける実情を社会は看過・軽視し続け、それは医療業界の”隠された非常識”となって封印され続けていましたが、このところ医師たちの過労死認定ケースが後を絶たず、しかもつい最近、まだ20代後半、前途有望な研修医の一人があまりに過酷な仕事に絶えられず自殺に追い込まれた悲惨な事件が発生し、ついに国は来年(2024年)4月から医師の”働き方改革”が施行されることとなりました!

つまり”医者の不養生”は、医師たちが一般人より嗜好品への依存度が高かったり、贅沢嗜好があるからではなく、むしろ、医師過剰労働が大変悪しき習慣にもかかわらず、見直されなかったことから生じるストレスが原因だったはずです。

さて次回ですが、幸運にもこの”医者の不養生(過労)”を被らずに臨床医の継続に成功した僕ですが、実は全く別の意味での”医者の不養生”を被ったことを認めざるを得ず、次回はそれについても告白したいと思います(O_O)

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