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オリジナルEYEデザイン

症例写真詳細

34歳 男性 治療年月日 2017年8月21日

治療前正面-1
治療前正面拡大-2
治療前上方注視拡大-3
摘出された移植脂肪等-4
治療直後正面-5
治療直後正面拡大-6
治療後翌日正面-7
治療後翌日正面拡大-8
治療後1週間正面-9
治療後1週間正面拡大-10
治療後2ヶ月正面-11
治療後2ヶ月正面拡大-12
治療後3ヶ月正面-13
治療後3ヶ月正面拡大-14

診察

治療前写真-1,2と写真-3治療前(上方注視)を見ると、不適切なPRPと脂肪注入が原因で下眼瞼の凹み・赤み・が発症下ようです。また下瞼外側脂肪残存も確認出来、こういった症状が本人の満足度を下げていると判断しました。

経過

当院を訪れる数年前に他院にて、下瞼たるみ(いわゆる”脱脂”)治療、血液から採取したPRP(多血小板血漿)と、自己大腿からの採取脂肪を下瞼に注入したそうです。しかしこれらの治療後に得られた結果の満足度が低く、修正・改善の余地を求めて来院した患者さんです。

治療方針

経結膜(目の裏側・結膜面)アプローチによる下眼瞼形成術で不適切なPRP・移植脂肪・残存脂肪等を軽減・除去、下眼窩脂肪面の均一化にて症状改善を図ることとしました。

治療後の評価

治療直後の写真-5,6を観察すると治療が無難に終了したことがわかります。写真-4はこの治療で除去・軽減されたたPRP(多血小板血漿)注入による増殖結合組織・注入脂肪・本来あった外側余剰脂肪です。治療翌日の写真-7,8を見ると、腫れは修正治療であったにもかかわらず最小限度で収束しています。
治療1週間後の写真-9,10では治療後に発生した微少内出血の影響で、下眼瞼が黄色みを帯びています。また右下眼瞼にハの字線条が出現していますが、これは過去のPRP(多血小板血漿)治療・脂肪注入による瘢痕組織が、本治療で引き起こされた炎症反応で腫脹したものと思われます。この過去治療による瘢痕組織を軽減させるため、この時点でケナコルトと呼ばれる局所ステロイドを少量注入しました。
治療2ヶ月後の写真-11,12を観察すると、治療1週間後の瘢痕組織は解消され、この時点でようやく良好な結果が得られ始めました。治療3ヶ月後の写真-13,14を見ると、過去に行われたPRP(多血小板血漿)注入・脂肪注入の影響がやや残存するものの、本人の満足する結果がようやく得られました。
PRP(多血小板血漿)注入・脂肪注入を安易に行うと、本症例の如く下瞼の凹み・赤みなど、思わぬトラブルを引き起こす危険性があります。またこういった注入治療後にトラブルが発生しても、こういった自己組織は癒着が強く容易に除去出来ません。その結果本治療でも経験したように、通常より手術時間が遷延して回復期間が長引いたり、注入物質を完全に取り除くことも不可能でした。
そもそも下瞼のたるみ、くま(クマ)治療では、眼窩隔壁前方からの適切な進入アプローチにて下眼窩脂肪を適正位置に戻しつつ必要最小限のみ軽減し、下垂位にある皮膚を皮下組織から剥離させ、挙上位にリフトアップするための下眼瞼形成術を行うと、PRP(多血小板血漿)注入・脂肪注入等は一切行わずに十分良好な結果が得られます。
PRP(多血小板血漿)注入・脂肪注入を全面的に否定するつもりはありませんが、こういった煩雑でトラブルを起こす危険性のある治療手技は修正治療など、あくまで最終手段として行うべきと私は考えています。

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