診察
写真-1,2の如く、典型的な目の下のクマ(くま)を認めます。下眼瞼にクマ(くま)を目立たせる構造状問題があり、その影響で上眼瞼もやや下垂気味です。
経過
3年ほど前、目の下のクマ(くま)が気になって来院した患者様です。その際はカウンセリングのみを行い、治療には至りませんでした。治療に対して慎重な姿勢を示し、この3年間で20院程の美容外科クリニックを廻りカウンセリングを受けたとのことです。 今回当院で2度目のカウンセリングを行い、最終的に当院にて治療を行う決断に至りました。
治療方針
典型的な目の下のクマ(くま)症例で、経結膜的下眼瞼形成術にて下眼窩脂肪を軽減しながら下眼瞼皮膚を平坦化させて症状の改善を図りました。
治療後の評価
治療直後の写真-3,4を見ると、局所麻酔剤の影響で眼周囲が白く見えますが、この状態は治療後1~2時間程度で解消されます。治療翌日の写真-5,6を見ると、やや眼内充血を認めますが、下眼瞼の腫れは最小限度で内出血等も認めません。治療1週間後の写真-7,8を見ると、眼輪筋(いわゆる”涙袋”)が腫脹しています。
この眼輪筋のむくみ(腫れ)はこの治療に伴う典型的な症状で、この影響により目の下が一時的に凹んだように見えることがあります。この症状は治療後10日目あたりから認められ、患者様の中には不安を抱く方も希にいらっしゃいます。しかしこの状態はあくまで一時的であり、眼輪筋の腫れが収束する治療後3~4週間後に、確実に解消されます。
治療1ヶ月後の写真-9,10を観察すると、治療1週間後に認められた眼輪筋の腫れは大幅に解消されました。治療4ヶ月後の写真-11,12では、治療後に発生していた下眼瞼の腫脹が完全に解消され、大変良好な結果が得られました。さらにこの治療の優れた点は、目の下のクマ(くま)症状の改善のみならず、治療前に認められたやや眼瞼下垂傾向症状も解消された結果、目元全体の美しさや若さが最大限獲得されたことです。
治療の際に除去された下眼窩脂肪の写真を見ると、治療後にそれを観察した患者様本人がその量の少なさに驚いたほどですが、得られた結果は十分効果的なものでした。すなわち良好な治療結果を得るには除去脂肪量の大小にはほとんど関係なく、当院で確立された治療手技によって下眼瞼構造の適正化を図ることが何よりも重要です。