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症例写真詳細

53歳 女性 2009年11月9日

治療前正面写真
治療6ヶ月後正面写真
除去脂肪(バッカルファット)

診察

治療前正面写真を観察すると、右>左の頬の膨らみ、たるみを認めます。
また、ほうれい線、口角から下に伸びるしわ(マリオネット・ライン)両口角の軽度下垂症状を認めます。

経過

2007年頃より、顔のアンチエイジング治療を求めて、当クリニックに週一度ほど継続的に通っている患者さんです。
普段はピーリング、フォトフェイシャル、イオン導入等のスキンケア治療を行っています。
こういったスキンケア治療を行っても残存したしみは、Qスイッチ・レーザー(YAG532nm)にて解消しました。
また3〜4ヶ月に一度程度、定期的に額、目尻等のボトックス、ほうれい線等へのヒアルロン酸注入を行っています。
手術治療は2007〜2008年にかけて、目の上のたるみ、目の下のクマ(くま)たるみに対する上・下眼瞼形成術を行っており、すでに良好な結果が得られました。
この患者さんは身長162cm、体重39キロと非常に痩せていますが、頬の膨らみ、たるみはどれほどエステ治療やマッサージを行っても解消されなかったとのことです。
今回はこの頬の膨らみ、たるみに関する相談を受けました。

治療方針

これらの症状は皮膚自体のたるみよりも皮下に存在する頬脂肪(バッカルファット)の下垂が原因です。
本人はフェイスリフト治療にも興味を示しましたが、その前にこれらの症状の根本的原因である頬脂肪(バッカルファット)除去治療を口腔内アプローチにて行うことにしました。

治療後の評価

摘出された頬脂肪(バッカルファット)量は写真に示された如く、右>左と治療前症状と一致しました。
治療6ヶ月後の正面写真を観察すると、治療前に存在した頬の膨らみ、たるみが効果的に改善しています。
また、ほうれい線、口角から下に伸びるしわ(マリオネット・ライン)、両口角の軽度下垂症状もおおむね解消されました。
この患者さんは、頬脂肪(バッカルファット)除去治療を行った後、それまで気になっていた頬のたるみ、ほうれい線等が解消されたため、この治療前に希望していたフェイスリフト手術は行わないことにしました。
頬のたるみ、ほうれい線、口角から下に伸びるしわ(マリオネット・ライン)、口角下垂は、加齢に伴う外見的老化兆候です。
従来までこういった症状の改善は、皮膚切開を伴うフェイスリフト手術のみでした。
しかし、今回の治療例からわかるように、その主な原因は皮膚自体のたるみではなく、皮下にある頬脂肪(バッカルファット)です。
したがってその治療は、頬脂肪(バッカルファット)除去を第一選択とすべきです。
その後、治療効果が安定する治療6ヶ月以降に診察し、さらなる改善を求める場合にのみ、フェイスリフト手術を検討してみるべきです。
尚、頬脂肪(バッカルファット)除去治療を行うと、頬のたるみやほうれい線等が改善するのみでなく、下顔面容量(ボリューム)が減少するので、いわゆる”小顔”への改善も得られます。

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