2022年9月21日
新型コロナウイルスに振り回された2020年
突然途絶えたインバウンド需要
今から1年前の2019年末、当クリニックには大勢の中国人(インバウンド)顧客で溢れており、その頃は日本人顧客が0人、つまりお客様の全員が中国人の日が続くと、”もしクリニックに中国人たちが来なくなったら、私のクリニックは立ちゆかなくなるのでは?”と一抹の不安を感じていた。
そして昨年12月、中国武漢で新型コロナウイルス感染症(パンデミック)が勃発した途端、この感染症は瞬く間に広がり始め、2020年の中国旧正月(春節)の2月初旬には中国発・海外渡航が禁止となり、それ以来僕が常々懸念していた悪い予想が的中し、このインバウンド需要がパタリと途絶えてしまった。。
実は同様のパンデミックは、2011年にやはりコロナウイルス由来のSARS(重症急性呼吸器症候群)が勃発しており、それなりの人的被害を生じたものの、その勃発から半年後に収束へ向かった過去があるので、今回の新型コロナウイルスも同様に早いうちに収束するであろうと誰しもが高を括っていたはずである。
世界に拡散し始めた新型コロナウイルス
ところがそれ以降、新型コロナウイルスは3月以降アジアを越え中東、ヨーロッパ、そして北米へと広がり始め、これらの地域で猛威を振るい多くの感染者・重症患者及びそこから死に至るケースが続出し世界中を震撼させた。
だが通常冬に活発化するウイルスは気温上昇とともに非活性化する事が多いので、本夏までにこのパンデミックは収束すると誰しも予想したが、その期待は見事に裏切られ本夏第二波が到来する事態に陥った。
その後本パンデミックは、インド、ブラジルなど発展途上国でも猛威を振るい始め、12月初旬の現在、世界の感染者数は6千万人、死者数はもうすぐ150万人に達するほどの極めて感染性が強い、まさに100年前に世界を震撼させた”スペイン風邪”に匹敵する史上希にみる非常事態となった。
当然その社会・経済的悪影響は想像を絶する規模で世界じゅうを飲み込み、例えば旅行・航空産業は壊滅的打撃を受け、その関連企業で働く多くの従業員が休職・退職に追い込まれているのみならず、その悪影響はどの分野でも程度の差こそあれ少なからぬ被害を被っている。。
そして本パンデミック勃発以来、すでに一年近く経過したにもかかわらず、一向に収束しないどころかいまだ拡散し続ける状況に、誰しもが将来への不安と憤りを募らせているのがこれまえの経過と現状でである。
コロナ禍にある当クリニック状況と今後の見込み
さて当クリニックだが今年初頭の本パンデミック勃発以来、4月7日に発令された緊急事態宣言下も健康な方のみを対象に継続営業する方針を取り、その間私をはじめ、クリニック・スタッフは充分健康管理に留意しつつ、クリニックにお越し頂くお客様たちの健康状態に充分配慮を払いながら健康人のみを対象としてきた結果、本日(2020/12/1)まで誰1人本感染症に煩わされず通常通りの診療に成功した。
さて直接命に関与しない美容医療は医療としての優先順位が低いため、こういった非常事態では真っ先に来院を控えるので中国インバウンド需要の消滅のみならず、邦人集客も大幅減となるのを危惧したが、蓋を開けてみると勿論来客数・売り上げは例年より大幅減となったものの、健全なクリニック運営が充分成立する内容だったので、美容医療が今回のような前代未聞の非常事態下でも他医療負けないニーズの存在を知り安堵している。
さて、本パンデミックの今後については正直誰も正確なことを述べられない状態だが、約100年前に勃発した”スペイン風邪”では当時世界人の1/3が感染し最大で約1億人亡くなったが、この世界を震撼させた”スペイン風邪”も1918~1920年の2年余りで収束したことから、本パンデミックも治療薬・ワクチン開発なども功を奏し必ず近い将来、収束の日がやってくるはずである。
その日が到来するまで、当クリニックは人々の健康・幸せへの貢献を最優先とし、私、そしてクリニック職員たち自らの健康を確保しながら、安全・確実な診療を継続する所存ですので、皆様におかれましても充分健康に留意し、そして現状に決して悲観することなく、共にこの難局を乗り越えて行こうではありまんか。