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美容外科ブログ

2022年9月21日
“熱中症”

今夏は冷夏と予想されていたにもかかわらず、ふたを開けてみると記録上最も暑い夏となった。その原因は、CO2上昇、森林伐採によるいわゆる”地球温暖化(温室効果ガス)”の影響が考えられる。また今年は、4~5年に一度発生する”エルニーニョ現象”が発生したともされている。”エルニーニョ現象””とは、太平洋上の東赤道付近のエリアから南米にかけて海水温度が上昇する現象でその影響は1~1年半継続するとされている。

実は昨年”エルニーニョ現象”が発生し、その影響により今夏は猛暑になったとの見方もある。その証拠に日本を取り巻く海水温は平年の同時期より3℃以上高いらしく、通常この時期日本近海で見かけことの少ない魚やサメなどが出現して、我々を驚かせている。

そしてこの猛暑で、さらに世間を騒がせているのが”熱中症”患者の急増である。”熱中症”とは高温環境下で、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして発症する障害の総称である。”熱中症”の恐ろしいのは、初期応急処置を怠ったり、症状を軽くみてそのまま放置したりすると死に至りかねないことだ。

そしてその数は下図の如く、2009年頃から急激に増加しており、今年は8月中旬の現時点ですでに5万人を越えている。熱中症が2009年以降の急速増加の原因は、

1.ヒートアイランドによる日本の夏の高温化

2.高齢者、一人暮らし、経済的困窮者など、いわゆる熱中症弱者といわれる人々の増加

3.”熱中症”という言葉の認知度が上がったことで”熱中症”と診断される患者数が増加

らしい。

また”熱中症”は乳幼児や高齢者に発症しやすいが、それ以外の誘発原因には下記の体調不全がある。

1.風邪を引いている

2.二日酔い

3.睡眠不足

4.疲労している

こういう状態で長時間高温・多湿の環境下で水分・塩分補給を怠れば、”熱中症”に陥る可能性が非常に高くなる。僕自身も幼少時に海水浴に出かけ、炎天下の海辺で水分補給もせずに波と戯れているうちに、急激な吐き気やめまいに襲われ、その後高熱が出て大変辛い思いをしたことがある。

また北海道で救急医療に従事していた頃、真夏の昼間ソフトボールに昂じていた公務員の一人が全身のしびれ・痙攣を訴え、救急搬送されてきたことがある。今から20年以上前、北海道で”熱中症”は大変珍しかったが、この患者さんこそまさに”熱中症”に罹患した患者さんだった。僕はこの患者さんを涼しい場所で安静にしながら電解質輸液を行ったところ、症状は速やかに回復に向かった。

そして卑近な例として、40代前半の僕の友人が、先週のお盆の暑い盛りに”熱中症”で倒れ、救急車で搬送され、数日間病院で過ごすはめになった。この友人から当時の様子を詳しく聴くと、輸入業を営む彼は、屋外から炎天下で重い荷物を担いでビル4階にある彼の事務所へ往復していたが、突如体が痙攣し始め、動けなくなったとのこと。

これは”熱中症”だろうと思った彼は途端不安になり、その結果過呼吸症状まで出現したらしく、携帯で家族に助けを呼ぼうとしても手に力が入らず電話をかけることもままならなかったらしい。そして次第に意識が遠のいていったらしいのだが、たまたま通りかかった人が救急車を呼んで一命を取り留めたとのこと。身近にこのような熱中症に陥った友人まで現れ、高温多湿下ではこまめな水分・塩分補給が欠かせないほど、ここ最近の夏は暑さの厳しい状態が長期間継続しやすいことを改めて実感した。

僕北海道出身の僕は、暑さに堪えやすい体質であるものの、お陰様でこの猛暑もいたって健康に過ごしている。それは上記に列記した”熱中症”になりやすい生活習慣を回避するよう、普段から気をつけているからだ。すなわち日頃の基礎体力の維持こそが、”熱中症”をはじめ万病予防の最良の対策であり、いつまでも若々しく長生きする”アンチエイジング”に直結する秘訣といえるだろう。

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