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美容外科ブログ

2022年9月21日
2013年度・新春を迎えるにあたって

あけましておめでとうございます。

クリニックスタッフたちが骨休みをして、新たな年へのモチベーションを高めるため、例年、1週間ほど年末年始休暇をとらせていただいている。そのため、毎年1月も中半を過ぎてから新年の抱負を述べさせていただいている。

2005年春に開業した当クリニックも本年で9年目を迎える。この間丸8年、僕は常にクリニックの安定維持を最優先に日々努力を重ねてきた。そこで今回はまず、クリニック安定維持についての説明を加えながら、今年の抱負を最後に述べたいと思う。

美容医療施設にとって安定経営は予想以上に困難だと言われるが、まずはその理由を説明したい。まず一般医療の話をすると、この医療は国民健康保険制度下で行われるので、集客のための努力はそれほど必要ではない。その医療行為が必要とされる診療圏で、適正医療を地道に行いさえすれば、経営は比較的早期から安定するであろう。

だが美容医療の場合、自由診療ベースで行うので一般医療と異なり、黙っていもお客さんは来ない。したがって、安定したクリニック経営を成立させるには、普通ビジネスの如く賢く立ち回り集客を図らねばならない。

一般的に、医師たちは医学教育しか受けておらず、開業前にはクリニック経営に関わるノウハウを一切を持ち合わせていない。したがって実際開業する際には、見よう見まねで行うしか方法がないのが実情である。

ましてや美容医療の如く、国民健康保険というサポートを持たずに自由診療下でビジネスを仕掛けるのは、まるで”小さな帆船で航海図も持たずに航海を始める”ような行為といっても過言ではいだろう。

さらに、僕のクリニックあるの銀座のように大都会のど真ん中で開業は、地域密着型の集客が行えないため、安定経営はさらに困難となる。そのため、当時僕の開業計画を見てた一般医療の先輩医師たちは、僕に向かって”君の開業は自殺行為に等しい。”と言ったコメントが記憶に新しい。

先輩たちからのそういったコメントを聞いて、僕は一時開業を躊躇したが、当時同い年でITビジネスで起業、そして成功に至った友人から、”クリニックの開業で失敗したからといって、命をとられる訳ではない。1度しかない人生なのだから、こういった貴重なチャンスにチャレンジしててみてはどうか?”との一言に触発されて開業を決意した。

まるで”荒海に乗り出した小さな帆船”のような僕のクリニックは、開業当時の好景気という追い風と、その頃誰も専門的に行っていなかった目の下のクマ(くま)、たるみ治療を前面に打ち出したのが功を奏し、順風満帆に滑り出していった。

その後2008年のリーマン危機まで、僕の打ち出した治療法が予想以上の人気を博し、いわゆる”ブレイク状態”が続いた。だが当時の僕は、自分のやり方に有頂天になってたためか、いわゆる”出る釘は打たれる”ような苦難を経験し、リーマン危機の到来とともにこの”ブレイク”ははじけた。

その後有頂天時の横柄な考え方を改め、クリニック収益よりもお客様に幸せをもたらす医療を最優先にすることを心に誓いそれを実践したところ、この不況にもかかわらずクリニックを順調に維持することに成功した。

僕が開業した2005年当時、巷ではいわゆる”開業ラッシュ”が続き、多数の美容医療系クリニックが開業した。だが気がついてみると、現在までにその半数近くはいつしか消え去ってしまった。また残存クリニックの中にも、開業当初と同一名で営業してはいても、何らかの原因で資本家に買収され、経営方針が営利目的に一変してしまったクリニックも少なくないと聞く。

当初荒海に航海した小さな帆船のような僕のクリニックだったが、現在まで沈没することなく、僕自身が依然、この小さな帆船のキャプテン(船長)として航海を続けている。この事実が、これまで僕の行ってきた医療行為が概ね正しかったことの紛れもない証拠だと自負している。

そして僕の治療を望むお客様がいらっしゃる限り、これまで培った外科医としての能力を最大限に発揮できるよう、徹底した自己管理をした上でこの航海を継続してゆこうと思う。この決意を2013年の抱負に代えさせていただく。

今年も最大限良好な治療を行う努力を怠らず、皆様の幸せに貢献してゆきます。今年もよろしくお願い致します。

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