2022年9月19日
正しい美容クリニックの選び方-5
5.少なくとも5年以上、同一名称でクリニック診療をしている
-“石の上にも三年”と言うことわざにもある通り、何事もその実績と信頼が広く行き渡るのに、少なくとも3年は必要と言われる。 当クリニックの場合もそうであったが、 クリニックの社会的認知が得られるにはさらに長時間かかり、少なくとも5年程度の継続が不可欠であろう。
単に経費さえ支払えば、開業したてのクリニックでもすぐに広告宣伝は可能である。だがこういった広告宣伝による露出は、そのクリニックの本当の評判や信頼性とは全く関連性がない。
本物の信頼性や認知度は、そのクリニックで実際に治療を受けた人たちの実体験によるべきで、その評判が広がるには、情熱を持った医師が辛抱強く診療を継続する必要がある。逆に、開業から5年以内に経営者やクリニック名が変更する場合は、そのクリにニックに何らかの問題があると考えられ、そこで行われる診療自体にも懐疑的にならざるを得ない。
6.スタッフが明るく謙虚である
-患者さんの満足度を優先にする理念が存在し、その理念に向かって診療を行うクリニックでは、そこに勤務するスタッフが明るく謙虚なはずある。それは医療の原点が人々の幸せへの貢献であり、その献身的な仕事に共感を抱くには、謙虚で前向きな人間であることがその必須条件となるからだ。
したがって、従業員の明るさや謙虚さが、そのクリニックの健全度を測る指標になると言っても過言ではない。逆に営利優先に行う施設では、そこで働くスタッフも仕事はお金儲け優先と考えるうちに、本来最も大切に扱うべき患者さんに横柄な態度を示しかねない。
7.日頃から医師が治療結果を分析し、より良い治療のための努力を怠らない
-医療は日進月歩であり、治療を行った医師はその治療結果を分析し、何が最善の治療であるか常に検証する姿勢を持つべきである。最善の治療結果をもたらす努力を怠らない勤勉な医師は、その成果を学会や論文等で発表する事が多い。 逆に営利目的に治療を行う医師は、利潤を上げることを優先としているので、医学を学問的に研鑽する努力を怠りかねない。
8.クリニック理念が明確であり、医療の大原則に基づいている
-繰り返しになるが、医療の大原則は営利ではなく、患者様の悩みを解決すべく最善の医療を提供することある。この原則は人々の健康を扱う医療ビジネスの宿命であり、他ビジネスと根本的に異なる部分である。クリニック理念がこの大原則から外れていないことが、信頼のおけるクリニックかを知る重要な手がかりとなる。
逆に、最優先されるべきのは患者様の利益といった理念が不明確なクリニックは、営利目的に診療を行っている可能性があり、そういった施設では不必要、不適切な治療がなされるとも限らないので、注意が必要である。
9.治療を行う医師に美意識や美的センスが備わっている
-外科医は安定した手術結果を常に出し続ける宿命にある。それを敢行するには経験に裏打ちされた、揺るぎない技術を保持していることが大前提となる。だが美容医療に携わる外科医は、それ以外に”美とは何かを知る美意識”が不可欠である。
たとえ熟練した外科医が高度な技術を駆使して美容外科治療を行ったとしても、そこに美への追究心がなければ、得られた結果は不満足なものになりかねない。したがって美容外科医は、日頃から外科的技術のみならず、芸術的、美的センスを習得する努力を怠ってはいけない。